居酒屋がクラフトビールを3ヶ月で軌道に乗せた事例と手順

クラフトビール

クラフトビールを居酒屋で導入する際、最初の3ヶ月で反応が定着するかどうかが勝負です。本記事では、実際に3ヶ月で軌道に乗せた居酒屋の事例をベースに、月ごとの具体的な動き方と、つまずきやすいポイントを整理しました。これから導入を検討しているお店がそのまま真似できる形でまとめています。

この記事の内容

  1. 事例の概要(店舗と前提)
  2. 1ヶ月目:選定とスタッフ教育
  3. 2ヶ月目:メニューと売り方の調整
  4. 3ヶ月目:定着と追加発注
  5. つまずきやすいポイント

事例の概要(店舗と前提)

参考にした店舗は、広島市内にある席数30席ほどの居酒屋です。それまで大手ビール中心の品揃えで、客単価は3,500円程度。「他店との差別化」と「客単価アップ」を狙ってクラフトビール導入を決断されました。

最初に入れたのは2銘柄。HASSAKU SAISONとMochimugi GOLDを、それぞれ12本ずつ仕入れるところからスタートしています。投資額は1万円台前半で、在庫リスクをかなり抑えた設計です。

1ヶ月目:選定とスタッフ教育

1ヶ月目の最重要テーマは「スタッフが自信を持って説明できる状態を作ること」です。商品を並べるだけでは注文は増えません。

実際に行った動きは次の3つでした。

  1. スタッフ全員で試飲会を1回実施(営業前に30分)
  2. 各ビールの「一言説明」をメモカードにまとめ厨房に貼り出す
  3. メニュー表には商品名・価格に加え、1行の説明文を追加

この段階では売上を追わず、「お客様から聞かれたら答えられる」状態に振り切るのがポイントです。実績はこの1ヶ月で2銘柄が売り切れる程度で十分と考えてください。

2ヶ月目:メニューと売り方の調整

2ヶ月目は、1ヶ月目のデータをもとに売り方を調整していきます。この店舗では、HASSAKU SAISONの方が女性客に選ばれやすいと分かったため、女性グループへの提案トークを整備しました。

具体的な調整ポイントは次のとおりです。

  • 推し銘柄を時間帯や客層別に切り替える(例:20時以降はMochimugi GOLDを前面に)
  • フードとのペアリング例をメニューに明示する
  • 「本日のおすすめ」POPを卓上に設置し視覚的に目立たせる

この月は2銘柄を追加発注しつつ、新規にPione Aleを試験的に1ケース導入するなど、少しずつ幅を広げていきました。

3ヶ月目:定着と追加発注

3ヶ月目には売れ筋とそうでない銘柄の差がはっきりしてきます。この店舗では、HASSAKU SAISONが週15本以上の安定回転、Mochimugi GOLDは週10本の回転となり、発注サイクルを週1回で固定化しました。

定着のサインは次のような兆候で判断できます。リピーターのお客様が銘柄名で注文するようになる、スタッフが自分の言葉でおすすめを語れるようになる、メニュー表のクラフトビール欄が「見られる」ようになる、の3つです。

この段階に入れば、あとは季節銘柄の入れ替えや、イベント連動の提案など、応用の打ち手に移っていけます。

つまずきやすいポイント

3ヶ月の導入期に、多くの店舗が同じポイントでつまずきます。

1つ目は「1ヶ月目で売上を追いすぎる」こと。初月は教育と認知の期間なので、数字は気にせずスタッフの自信醸成を優先するのが正解です。

2つ目は「銘柄を増やしすぎる」こと。2〜3銘柄に絞って深く理解する方が、10銘柄を浅く扱うより売れます。

3つ目は「価格を大手ビールと揃えようとする」こと。クラフトビールは価値を説明して売るものなので、適正価格を維持しつつ説明を磨く方が長期的にうまくいきます。

よくある質問

Q. 投資額はどのくらい見ておけばよいですか?
2銘柄×12本の試験導入なら、発注額は1万円台前半が目安です。設備投資は基本的に不要で、既存の冷蔵設備でそのまま対応できます。リスクを抑えた導入が可能です。
Q. スタッフ試飲会は必須ですか?
必須です。試飲なしでスタッフに商品説明をさせても、言葉に実感がこもらないため注文率が伸びません。営業前30分の試飲でも効果は十分あります。
Q. 3ヶ月で軌道に乗らなかった場合はどう判断しますか?
まず銘柄選定と客層のミスマッチを疑ってください。客層と銘柄の相性が悪いと、いくら売り方を工夫しても伸びません。ブルワリーに相談して銘柄の入れ替えを検討するのも有効です。

導入についてご相談ください

HIROSHIMA NOH BREWERYでは、導入を検討されているお店に向けて個別でご相談をお受けしています。「まず話を聞いてみたい」という段階でも歓迎です。

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