クラフトビールの原価と利益率|飲食店が知っておくべき数字の話

クラフトビール

クラフトビールを導入するか検討するとき、最初につまずくのが「本当に利益が出るのか」という数字の不安です。この記事では、クラフトビールの原価と利益率について、原価率・販売価格・在庫回転の3つのポイントを、飲食店の現場でそのまま使える判断方法として具体例つきで整理しました。数字の見方と価格設定のコツを押さえれば、自店での導入可否を自信を持って確認できるようになります。

原価・利益率の基本

クラフトビールの原価率は、一般的に大手ビールより高い傾向があります。ただし、販売単価も高く設定できるため、利益額で見ると決して悪くない商材です。

原価率の目安:25〜40%(商品・業態・販売価格によって変動)

大手ビールとの比較:大手ビールの原価率は通常15〜25%程度。クラフトビールは原価率が高い分、1杯あたりの利益額は大きく取れる設定が必要です。

「原価率が高い=利益が出ない」ではありません。適正な価格設定ができれば、高い利益額を確保できます。

価格設定の考え方

クラフトビールの価格設定で押さえておくポイントを整理しました。

販売価格の設定目安

330ml〜350mlの場合、飲食店での提供価格は800円〜1,500円が一般的な範囲です(業態・エリア・サービスの質によって異なります)。

価格を正当化する「説明力」

クラフトビールが大手ビールより高い価格でも売れる理由は「ストーリーと個性」にあります。「広島産の八朔を使っています」「地元素材で作っています」という一言が、価格を正当化する説明になります。

値引き販売はNG

ハッピーアワーなどでの値引きは、商品の「ブランド価値」を下げるリスクがあります。値引きより「特別感」で差別化する方向を推奨します。

回転率と在庫リスクの計算

在庫リスクを計算するための基本的な考え方です。

簡単な在庫リスクの計算方法

  1. 週の来客数の中で、ビールを注文するお客様の割合を推測する
  2. そのうちクラフトビールを選ぶ割合(最初は10〜20%程度)を推測する
  3. 1〜2週間で売り切れる本数を計算する

:週の来客が200人 → ビール注文40人 → クラフト選択8人 → 週8本の回転率 → 2週間で16本が安全な在庫量

賞味期限との兼ね合い

クラフトビールは商品によって賞味期限が異なります。発注時に必ず確認し、売り切れるスパン内での在庫量にとどめましょう。

現実的な試算シナリオ

小規模な居酒屋での試算例(あくまで参考値)です。

項目 数値
月の提供本数(目標) 40本
販売単価(1本) 1,000円
月の売上 40,000円
仕入れ原価(30%想定) 12,000円
粗利 28,000円

月40本は、週10本。1日あたり1〜2本の販売が目標になります。週末の来客が多い業態であれば、十分達成可能な数字です。

よくある質問

Q. クラフトビールの導入に最低限必要な投資はどのくらいですか?
最初の発注ロットは商品にもよりますが、試験的な導入であれば数本〜十数本から始められます。設備投資は基本的に不要で、既存の冷蔵設備で対応できます。

Q. スタッフが説明できなくても大丈夫ですか?
最初はPOPや卓上のカードで補完できます。ただし、1〜2文の説明が言えるだけで販売率が上がるので、試飲を兼ねたスタッフ向け説明会を行うことをお勧めします。

Q. 小さな店でも導入できますか?
むしろ小さな店の方が「この店のこだわり」として差別化に使いやすいケースが多いです。大手チェーンでは扱わないような地域素材のクラフトビールは、小規模店の個性として機能します。

導入についてご相談ください

HIROSHIMA NOH BREWERYでは、導入を検討されているお店に向けて個別でご相談をお受けしています。「まず話を聞いてみたい」という段階でも歓迎です。お問い合わせはこちら

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